旧松元町の東南部、高台に位置する春山小学校は、今年で創立136周年の歴史ある学校です。すぐ近くには、鹿児島市の中心部へと結ぶ県道35号が通り、近年住宅化が進む地域の中にあります。児童数は430人。木をふんだんに使った校舎で伸び伸び元気に学んでいます。
「昔はお茶畑の真ん中にあったんですよ」と話すのは二俣早男さん。地域特産物マイスターとして、子どもたちに茶摘みから手もみ製法でのお茶づくりまでを指南。学校にはお茶クラブもあるなど、・お茶どころ松元・ならではの取り組みで、地元の産業を伝えています。
「子どもの安全面でも地域の皆さんに支えられて助かっています」とは西ゆう子校長。寒い日も、暑い日も、雨の日も通学路や交差点で、あいさつ指導も含めて、声を掛け、見守ってくれています。対する子どもたちも交通安全への意識が高く、通学路には学級ごとに作る黄色いのぼり旗が掲げられていて、力強く書かれたクラス全員の意気込みが、道行く人の目を引きます。 「見守るこちらも、子どもたちから元気をもらっていますよ」と話すのは、校区公民館運営審議委員長の児島照文さん。「協力者がもう少し増えるとありがたいですね。普段の生活の中でできることでいいんです。登下校時に家の前で子どもたちに声を掛けてほしい」と呼び掛けます。
地域の大人が見守り、声を掛け合うことは、きずなを深めるとともに犯罪の抑止にもつながります。こうした触れ合いの機会を増やそうと、学校と地域が一体となってさまざまな取り組みがなされています。まずは子どもたちから、と6年前から始まったのが「チャレンジ100単位」。家庭や地域、学校でさまざま体験活動に取り組むと、一人ひとりに配られた手帳にスタンプをもらえるというシステムです。100単位以上の取得を目指すことで、子どもたちは「自ら学ぶ力」と「主体的に生きる力」を身に付けています。
もうひとつ、校区の大きな力となっているのが、大正4年の発足以来、連綿と活動が続いている「春山小学校同窓会」です。「皆さん母校のために、子どもたちのためにと、温かく見守り続けていただいています。本当にありがたいです」と石堂八郎教頭。春山を“ふるさと”として心に残してほしいという思いが地域の力となっているようです。

