生見海水浴場で知られる喜入生見校区。創立133年の生見小学校はその海水浴場からすぐ。背には千貫平、周囲には田畑、そして芝生張りの校庭には大きな楠が枝を広げる自然豊かな学校。少子化の波を受け、現在は児童数46人の小さな学校です。
その小学校前で毎朝、子どもたちにあいさつ。安全を見届けているのが帖地和子さん。児童保護委員や婦人会長を務めるなど地域の活動に尽力しています。「生見には珍しい集落行事も残っていますよ」と帖地さん。小学生が馬を追い込んで捕らえるまねをする“駒取り”や、10月の一番目の亥に子どもたちが各家からついたもちをもらって歩き、田んぼにかける“亥の日”などがあって、子どもたちはそれぞれの集落で、大人たちから手ほどきを受けるのです。
学校行事に地域の方が一緒に参加する場面もいろいろあります。小学校では1977年から毎年海開き前に海岸清掃を行っていますが、これに協力する地域住民の姿も。
また小学校の大運動会は昔から地域の運動会と合同で行われるのが習わしです。戦いが終わり家族に再び会えた喜びを踊ったといわれる「おた踊り」を小学生がお年寄りらに習って披露するほか、中学生は役員として活躍します。
そのほかPTAが行う千貫平登山や、生の演奏に親しむ機会をと学校で行っている音楽会へは広く地域の人へも参加を呼びかけています。
一方、夏休みに行われる小学校愛校作業には地域住民の協力も。大型クレーンを持ち込んで木の伐採を手伝う建設会社や、グラウンドゴルフに校庭を利用しているお年寄りらも自主的に参加。
「いろんな行事の際に婦人会では手作りの料理を作りますが、これも喜ばれていますよ」と帖地さん。県下一周駅伝では中継地点に当たることから、当日はぜんざい、がね、ケーキなどを作って接待。子どもたちの相撲大会では〝さねん葉〟に包んだおにぎり弁当を手作りし、「おかわり!」の声が出るほど人気だとか。地域のほとんどの女性が加入、年齢を問わずみなさん進んで活動に参加するそう。
地域みんなで味わう手作りの味は、温かいふるさとの思い出として刻まれていくのかもしれません。

