子どもたちの「心のふるさと」であるために
桜丘東小学校は、鹿児島市の南、かつて上ノ原と呼ばれていた広大な土地を造成して生まれた桜ヶ丘団地にあります。鹿児島のシンボルである桜島がきれいに見えることから、桜ヶ丘と名づけられたそう。昭和52年ごろから住宅の建設が進められ、桜丘西小学校、桜丘中学校、そして同校の順に開校され、今年で創立26年になります。
全校児童は479人(1月9日現在)。毎月行われる歩こう会をはじめ、校区や町内会それぞれにたくさんの行事があり、常に子どもたちは地域の人たちと触れ合いながら、社会性やコミュニケーション能力を高めています。
取材に伺ったのは鬼火たきの日。家々から持ち寄られたしめ縄をつなぎ、小学校のグラウンドに組まれた竹のやぐらの周囲を巻いていきます。中には「字がきれいになりますように」と書き初めの習字を持ってくる子どももいます。
「今年は準備の時から親父の会の皆さんの協力をもらって、立派なやぐらができました」と話すのは、校区公民館運営審議会委員長の西光秀さんです。新しいまちだからこそ郷土色の強い行事を再現して、子どもたちに伝統文化のすばらしさを体験させようと始まりました。当初は町内会の行事でしたが、今は校区全体の行事となり、毎年冬休み最後の日曜に同校グラウンドで続けられています。
地域の人や家族が一緒になって、燃え盛る炎に新しい年の無事を祈る。大人も子どももにこやかに談笑しながら、お母さんたちが焼いてくれたもちをほおばる姿からは、この校区の連帯感が伝わってくるようです。
連帯と言えば、ここ桜ヶ丘団地では、保育園、幼稚園、2つの小学校、そして中学校のすべてが結びついた「リンク桜ヶ丘」を組織して、地域全体で青少年を健全に育成しようと、取り組んでいます。子どもの安全を守る青パトも、防犯活動も校区を越えて行われています。「地域の方々にはいつも子どもたちのために大きな協力をいただいてありがたいですね」と田口卓朗校長。
子どもたちも感謝の気持ちを表そうと、月に1度の学校近くの清掃活動で応えています。「最初は袋いっぱいに集まった空き缶も、今ではまったくなくなりました」。子どもたちの頑張る姿に地域の大人たちもまた応える─。こうした取り組みのすべてが、明るく住みやすい町づくりへとつながっている桜丘東校区です。

